介護の相談

 新型コロナウィルス感染症の感染拡大と当施設でPCR検査の対象者が出た事を受け、当該感染症に関するマニュアルを追補しました。内容は以下の通りです。

感染症対策マニュアル【 追 補 】

新型コロナウィルス感染症の対策マニュアル

1 目的

 新型コロナウィルス感染症の全国的な感染拡大を受け、利用者様や地域社会のため、また、自身やその大切な方々のために、職員一人ひとりが出来ることをしっかりと行い、予防対策等を徹底して、新型コロナウィルス感染症の蔓延防止を図ることを目的とします。

2 適用範囲・責任者
(1) 適用範囲
このマニュアルは当社全事業所に適用します。
(2) 責任者
新型コロナウィルス感染症対策の責任者は、各事業所の管理者とします。

3 コロナウィルスの基礎知識
適切な対応を行うためには正しい知識が必要です。
現時点(令和2年5月、以下同じ)における厚生労働省発出の正式見解となりますので理解に努めましょう。
(1)感染の仕方
一般的には飛沫感染・接触感染により感染します。但し、閉鎖した空間かつ近距離で多くの人と会話するなどの環境では、咳やくしゃみなどの飛沫症状や接触がなくても感染するリスクがあるとされています。また、集団感染(クラスター)が生じた場合の共通点を踏まえると
密閉空間(換気の悪い密閉空案である)
□密集場所(多くの人が密集している)
□密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話が行われる)
という3つの条件が同時に重なる場では、感染のリスクが高いと考えられています。
飛沫感染:感染者の飛沫(くしゃみ・席・痰等)と一緒にウイルスが放出され、他の方がそのウイルスを口や鼻から吸い込んで感染。
接触感染:感染者がくしゃみや責を手で押さえた後、その手で周りの者に触れるとウイルスが付きます。他の方がそれを触れるとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ると粘膜から感染。
環境中における新型コロナウィルスの残存期間は現時点で不明。
(3) 潜伏期間
世界保健機構(WHO)によると、現時点における潜伏期間は1~14日(一般的には5日程度)とされています。
(3)一般的な症状と重症化するリスク
発熱やのどの痛み、咳が長引き(1週間前後)、強いだるさ(倦怠感)を訴える方が多いことが特徴です。
感染しても軽症で治癒する例も多いですが、季節性インフルエンザと比べ重症化するリスクが高いと考えられます。
週消化すると肺炎になり、死亡例も確認されているので注意しましょう。
特にご高齢の方や基礎疾患のある方は重症化しやすいとされています。
注意症状:
□息苦しさ(呼吸困難)・強いだるさ(倦怠感)・高熱等の強い症状のいずれかがある場合(解熱剤を飲み続けなければならない場合を含む)
□重症化しやすい方(高齢者・基礎疾患あり)で発熱や責などの比較的軽い風邪の症状がある場合。
□上記以外の方で発熱や咳など比較的軽い風邪の症状が続く場合(4日程度)
基礎実感:糖尿病・心不全・呼吸器疾患(COPD等)・透析患者・免疫抑制剤や抗がん剤を用いている方。
(4) 治癒
発熱や咳等の呼吸器症状が焼失し、鼻腔や気管などからウイルスが検出されなくなった状況をもって治癒したと判断されます。
また、新型コロナウィルスそのものに効く高ウイルス薬は、現時点では確立されておらず、ウイルスが上気道や肺で増えることで生じる発熱や咳などの症状を緩和する目的の治癒(対処療法)として、解熱剤や鎮咳薬の投与や点滴などが実施されています。
この対処療法により、全身状態をサポートすることで、その間にウイルスに対する抗体が作られるようになり、ウイルスが排除されて治癒に至ります。
(5) 消毒
新型コロナウィルスは、アルコール消毒(希釈率70%以上)・次亜塩素酸ナトリウム(希釈率0.05%)・次亜塩素酸水(希釈率0.025%)・熱(80℃以上で10分間)などで感染力を失います。
4基本的な予防対応
利用者様の声明を預かる専門職としての自覚を持ち、職場内だけでなく、日常生活においても以下の予防対策を徹底しましょう。
(1)手洗い
(2)咳エチケット
飛沫感染を防止するために、咳エチケットを徹底しましょう。
(3)3蜜を避ける
不要不急の外出と3蜜(密閉・密集・密接)の場所を避けましょう。
4 各事業所での予防・発生時対応
当社が提供する居宅介護サービスは、利用者様やそのご家族等の生活を継続するうえで欠かせないものである。その為、十分な感染防止対策を前提として、ザービスを継続して提供しなければなりませんので、以下の予防対策等を各事業所ごとに実施し適正な予防及び発生時対応を実施してください。

(1) 職員対応フロー(全事業所共通)
□3蜜(①喚起の悪い密閉空間 ②多数が集まる密集場所 ③間近で会話や発生する密接場所)を避ける。
休息場所の対応
各事業所の管理者の判断により、職員喫食・休息場所において「喚起や広い席間等の確保・喫食/休息時間の変更による密集の回避」などの3蜜を避ける処置を行ってください。
□手洗い・消毒・咳エチケットを徹底する。
□出勤前に体温を計測し、発熱等の風邪症状がある場合には管理者へ報告して休む。
発熱後は、平熱まで下がる(呼吸器症状がある場合はその改善も含む)まで出勤を停止する。
出勤停止期間中は、電話で毎日1回の頻度で、管理者へ症状の経過報告を行う。
本人に自覚症状はないが、家族等の濃厚接触者に感染の疑いがある場合には管理者へ状況を報告し判断を仰ぐ。

感染かも?と思ったら
①出勤停止中の職員で、発熱や咳等比較的軽い風邪の症状が続く場合(概4日程度)又は息苦しさ(呼吸困難)・強いだるさ(倦怠感)・高熱(概38度以上)等の強い症状のいずれかがある場合には「帰国者・接触者相談センター」へ本人が連絡しセンターの指示に従う。
*帰国者・接触者相談センター(無休)
②センターの指示内容を管理者へ伝える。
③管理者は、事業所内で情報を共有し、事務局へ報告する。
本部事務局は他事業所の施設長(管理者)へ当該情報を報告し法人全体で情報を共有する。
*在宅サービスの場合は、各利用者の主治医と居宅介護支援事業所のケアマネージャーにも報告する。
④本部事務局は、PCR検査受検が確定した段階で津市介護高齢課へ報告する。
⑤ 管理者は、当該職員と濃厚接触の可能性がある人を特定しておく。

濃厚接触者となった
① 保健所から濃厚接触者として特定された場合は、管理者へ報告し休む。
② 事務局は、PCR検査受診が確定した段階で津市介護保険課等へ報告する。
報告用の文書は事故報告書を準用する。
③ 職場への復帰時期は保健所の指示に従う。
保健所等の指示によるPCR検査で
陰性 → 保健所・医療機関の指示に従い復職する。
事務局は、津市介護保険課等へ報告する。
陽性 → ①事務局は、津市介護保険課等へ検査結果を報告する。
   ②管理者は、保健所の指示に従い濃厚接触者の特定及び接触者リスト
・面会記録簿等の情報提供と事後対応を行う。
 → 入院(又は宿泊施設/自宅療養)

(1) 利用者ケア対応フロー
□3蜜(①喚起の悪い密閉空間 ②多数が集まる密集場所 ③間近で会話や発生する密接場所)を避ける。
換気対応
各管理者の判断により、喫食・休憩場所、調理場等の共有スペースの換気(日中1~2時間毎に5~10分間・複数の窓がある場合は空気の流れが出来るよう2方向の窓を開放・平常時は天候等に応じて柔軟に対応)を行ってください。
□職員・利用者様ともに手洗い・消毒・咳エチケットを徹底する。
1ケア1手洗いの徹底
職員は、各ケアの開始時と終了時の手洗い又は手指消毒を徹底してください。
また、その処置を行う前に自分の顔を触らないようにしましょう。

□面会の禁止
ご家族等の面会は原則禁止とします。但し、緊急やむを得ない場合(看取り等)は、各管理者の判断により面会を認めます。感染発生時に保健所が行う疫学調査時のため、面会記録を作成する。
各管理者の判断により、面会禁止中の利用者様とご家族様をつなぐ施策を工夫してください。(インターネットを利用した面会、近況をお伝えする等)

□業者訪問
業者からの物品の受け渡し等は、玄関先など施設の限られた場所で行ってください。
訪問マッサージや出張理美容は、原則禁止とします。但し、実生活上やむを得ない場合は、管理者の判断により訪問を認めます。

□清掃消毒の徹底
コロナウィルスにかかる清掃等の衛生対策は、インフルエンザやノロウイルスと同様なので、各管理者の判断により当該マニュアルを準用して対応してください。

□体温計測の徹底
利用者様の体温家栄則を毎日実施し、発熱や咳などの比較的軽い風邪の症状がある場合には協力医療機関へ報告しPCR検査の受検可否を伺ってください。
併せてご家族にも連絡し、以降手順の進捗報告を遅滞なく行ってください。

PCR検査完了までの対応
①感染が疑われる利用者様については「 感染症対策 規程:QA8.2.1-3 」に定めるノロウイルス発生時 の対応を準用し対応する。
*居室換気は日中1~2時間毎に5~10分間に行う。
*飛沫感染のリスクがある場合にはフェイスガードを着用する。
*陽性であった場合に保健所が行う疫学調査時に必要となるため症状発症から検査結果通知までの接触者リスト(任意様式の介護記録で可)を作成。
②管理者は、事業所内で情報を共有し、本部事務局へ 報告する。
③本部事務局は、他事業所の管理者へ当該利用者様の・連絡先・受診状況・容体・緊急性
情報を報告し法人全体で情報を共有する。
④本部事務局は、PCR検査受検が確定した段階で津市介護高齢課へ報告する。

PCR検査手順
① 医師の判断により受診が必要と認められる。
② 医師が津保健所へ連絡する。
氏名・生年月日・施設名(山の手サザンコート)住所:津市鳥居町167-10(イースト)167-11(ウエスト)連絡先(059-227-3533)受診状況・容体・緊急性の有無
③ 津市が施設へ連絡し受検日程を調整する。
④ 津市がPCR検査委託医療機関(非公開)と受検日程調整後、施設へ確定した受検日時・医療機関名を連絡。
⑤ PCR検査受検(無料)
⑥ 受検時は施設来訪検査・救急搬送・自送等の選択肢があるため検査委託先医療機関と協議をする。

PCR検査完了
陰性 → 保健所・医療機関の指示に従い疑義対応を解除。
     事務局は、津市介護保険課等へ検査結果を報告する。

陽性 → 事務局は、津市介護保険課等へ検査結果を報告する。
     管理者は、保健所の指示に従い濃厚接触者の特定及び接触者リスト・面会記録簿等の情報提供と事後対応を行う。
          ↓
         入院
(2)訪問(居宅)介護
□訪問(居宅)介護については、発熱者等に対しても原則としてサービス提供を継続しなければなりませんので、以下の厚生労働省通知文を参照のうえ、感染防止策を徹底して対応してください。
*サービスを提供する際は、その提供に先立ち、利用者本人・家族又は職員が本人の体温
を計測し(可能な限り事前に計測を依頼する)発熱が認められる場合には、受診を促す
とともに、地域の保健所とよく相談したうえで、居宅介護支援事業所と連携しサービス
の必要性を再度検討の上、感染防止策を徹底させてサービスの提供を継続すること。
( 原文 )
□全職員に次亜塩素酸水(シアックワン)を携帯させ、手指消毒等を徹底してください。
□入浴介助サービスは、コロナ感染が疑われる場合には清拭に変えて差し支えありません。
□発熱者等感染が疑われる利用者とその他の通常利用者の担当職員を可能な限り分けてください。
 また、訪問時間を可能な限り短縮するとともに、訪問時間をその日の最終サービス提供に回すなどの措置を行ってください。
□発熱者の対応については、マスク着用・デポジットゴム手袋の使用を徹底し、咳き込みなど飛沫感染のリスクがある場合には、フェイスシールド・デポジットエプロンを着用してください。
□発熱者のオムツ解除については、排せつ物に直接触れない場合でもデポジットゴム手袋とデポジットエプロンを使用してください。

*新型コロナウイルスの感染が疑われる者へ訪問サービスを提供するにあたり、利用者・
家族及び訪問介護員への感染リスクを下げるため、訪問時間を可能な限り短くする工夫
を行った結果、生活援助のサービス提供が20分未満となった場合は、訪問介護計画に
おいて位置付けられた内容の指定訪問介護のうち高齢者の在宅生活を支援するために
必要となる最低限のサービス提供を行った場合には生活援助中心型20分以上45分未満
の報酬を算定して差し支えない。
また、20分以上45分未満の生活援助について、外出自粛要請等の影響により、例えば
買物等において混雑により時間を要し、実際の生活援助時間が45分を大きく超えた場合
には45分以上の単位数を算定する旨を利用者に説明し、請求前に同意が得られ(訪問
介護事業者が直接取得することも介護支援専門員経由で取得することも可)かつ介護支援
専門員が必要と認める場合には可能である。この場合、訪問介護計画及び居宅サービス
計画は必要な変更を行うこと。( 原文 )

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